【日立製作所】の年収はどのくらい?大卒・院卒・役員別に解説します
「この~木なんの木♪気になる木~♪」の歌で有名な、日本を代表する企業である日立グループ。
その多数のグループ企業の中で頂点に位置するのが、国内最大の電機メーカー「日立製作所」です。
この日立製作所で働く従業員の平均給与と平均年収は、いったいどのくらいなのでしょうか。
なかなか人には聞くことができないお金の面について、徹底的に掘り下げていきます。
就活・転職の方、必見です。
Contents
日立製作所とは?
最初に日立製作所とはどのような会社なのか、簡単に確認していきましょう。
商号 | 株式会社 日立製作所 |
設立年月日 | 1920年2月1日(創業1910年) |
本店所在地 | 東京都千代田区丸の内一丁目6番6号 |
代表者 | 代表執行役 執行役社長兼CEO 東原 敏昭 |
日立製作所の歴史
日立製作所は、久原鉱業所日立鉱山付属の修理工場として1910年にスタートし、1920年に日立・亀戸の両工場を擁して、現在の株式会社日立製作所として独立しました。
5馬力誘導電動機からはじまり、電気冷蔵庫や扇風機、全自動洗濯機まで今では当たり前となった家電を続々と開発していった電機業界の革新的な存在です。
現在では、世界でも有数の大手電機メーカーとなりました。
しかしその巨大グループゆえに、近年では子会社の肥大化や、売上高に対する利益率の減少などさまざまな問題を抱えており、2021年度をめどとして子会社の4割削減を発表するなど、大規模な変革が必要な時期にきています。
日立製作所の事例
日立製作所の最新技術はさまざまな企業に導入され、人びとの役に立っています。
いくつかの事例をご紹介します。
- 東亞合成株式会社
2018年4月、日立の「かんたんPrivate DaaS」とフラッシュドライブを活用したVDI環境を導入。
作業場所を選ばないシンクライアントによって、柔軟なテレワークとセキュリティ強化が実現されました。
- 福岡市
2017年10月、日立の「地域包括ケアプラットフォーム」を導入。
ビッグデータ分析により、市の実状や特性を踏まえた「地域包括ケアシステム」の実現を加速することで、高齢化による医療・介護の負担を軽減することができました。
- 内閣官房 内閣人事局
2017年7月、日立の「名札型ウェアラブルセンサー」を用いて、職場コミュニケーションを可視化
働き方改革に向けて、職場環境の具体的な改革の実践に着手しました。
そのほかの事例については、こちらからご覧ください。
【参考サイト】導入事例:IT(情報・通信):日立
http://www.hitachi.co.jp/products/it/portal/casestudy/index.html
日立製作所の年収は?
それでは、気になる社員クラスの年収について見ていきましょう。
年収とは、1年間の給与と賞与(ボーナス)を合計した金額で、所得税や住民税、社会保険料などを天引きする前の基本給に残業代などのさまざまな手当てをプラスした額面支給額のことをいいます。
年末に勤務先から配布される、源泉徴収票の「支払金額の欄」を確認すればすぐにわかります。
日本人の平均年収
国税庁が毎年9月に発表する「民間給与実態統計調査」によると、2016年度平均年収は422万円です。
また、求人情報・転職サイトDODA(デューダ)の調査による2017年平均年収を年代別に見ると、次の通りとなっています。
年代(代) | 平均年収(万円) |
20 | 346 |
30 | 455 |
40 | 541 |
50 | 661 |
平均値としてはこのようになっています。
分布で見ると、20代~30代は300~400万円未満、40代は400~500万円未満、50代は1,000万円以上がもっとも多い層となっています。
【出典】平均年収ランキング2017(年齢別の平均年収) |転職ならDODA(デューダ)
https://doda.jp/guide/heikin/age/
日立製作所の平均年収
日立製作所の2016年有価証券報告書より、会社全体における平均年収は、868万円(平均勤続年数18.4年、平均年齢41.2歳)となっています。
三菱電機などを含む電機・電子部品メーカー系のなかではトップクラスの年収です。
ただし、この平均年収とは高卒や大卒、工場や本社、総合職や一般職などすべての社員の年収を平均した金額である点に注意してください。
これを5歳刻みでの年代別に見た平均は次の通りです。
年齢(歳) | 平均年収(万円) |
20~24 | 298~328 |
25~29 | 594~644 |
30~34 | 638~738 |
35~39 | 660~764 |
40~44 | 738~859 |
45~49 | 840~962 |
50~54 | 920~1,030 |
55~59 | 912~1,022 |
60~65 | 595~1,022 |
(参考サイトhttp://heikinnenshu.jp/kininaru/hitachi_p.html)
また、年収は役職によってずいぶん変わってきます。
入社時点では横並びでも、出世次第で評価に差が生じ、年収にも差が出てきます。
日立製作所では主任になるまでに、大学院卒で最速5年半、通常は院卒6年半で昇格するパターンが多く、その時点で年収は600万円程度です。
その後、係長、課長、部長と管理職となるにつれて狭き門になっていき、比例して年収も上昇します。
それでは最後に、役職ごとの平均年収を見てみましょう。
役職 | 平均年収 |
主任 | 837万円 |
係長 | 945万円 |
課長 | 1,248万円 |
部長 | 1,380万円 |
(参考サイトhttp://heikinnenshu.jp/kininaru/hitachi_p.html)
日立製作所の役員の年収
日立製作所ほどの大企業の役員クラスにまで上り詰めた人の年収は、いったいどのくらいなのでしょうか。なかなか想像がつきません。
日立製作所の社内取締役4人と執行役33人の合計37人の報酬を平均すると、7150万円となります。
このうち、代表執行役 執行役社長兼CEO 東原 敏昭氏、執行役北山隆一氏、執行役齊藤裕氏などの7人に支払われる役員報酬は、なんと1億円以上です。
役員のこの高額な年収が、全体の平均年収を引き上げています。
大卒と院卒の給与の違い
大卒と院卒では給与にどのくらいの差があるのでしょうか。
2017年4月実績での初任給を比べてみまます。
- 大卒…210,500円
- 院卒…234,500円
2年長く学んだ院卒の方が、24,000円高くなっています。
この差を大きいとみるか、小さいとみるかは人それぞれでしょう。
日立製作所の採用情報
2019年度の新卒採用は、技術系職500人、事務系職100人を予定しており、例年通りの採用予定人数となっています。
また、既卒の方については、職歴の有無や卒業年月を問わず募集が行われていますので、随時求人情報をご確認ください。
他の会社を経験した人には、新卒とは違った魅力があり、有能な人材は常に求められています。
2019年度新卒の募集要項はこちらをご覧ください。
2019年 採用情報:採用・インターンシップ:日立
http://www.hitachi.co.jp/recruit/newgraduate/recruit_info/guideline.html
募集職種には研究開発、営業、財務経理などさまざまな種類があり、自分の得意分野を伸ばしていくことができます。
また、独身寮や社宅、住宅補助、カフェテリアプラン制度など充実した福利厚生制度も魅力です。
これらは年収には関係ありませんが、日立製作所で長く仕事をしていくうえで非常に重要なことになります。
「日立製作所は高水準」
日立製作所の平均年収868万円と日本人の平均年収422万円を比べると倍以上の差があり、日立製作所の年収は、非常に高い水準であるといえます。
また充実した福利厚生制度があり、年収プラスαの部分を考えると日立製作所は魅力的な就職先です。
しかし、ある程度の勤続年数になると、残業代の評価制度が定額になる裁量労働制であるため、SE職・SIer職などの残業が多い職種では労働時間に対する年収の割が合わないという事態が懸念されます。
年収は人生設計を立てるうえでも非常に重要なものですが、それだけで判断することはしないようにしましょう。
業界研究を行い、各企業の評判なども合わせて調査することが大切です。
- 日立グループの頂点に位置するのが日立製作所
- 日本人の平均年収は422万円
- 日立製作所の平均年収は868万円、平均役員報酬は7,150万円
- 2019年度の新卒採用予定人数は600人(技術系職500人、事務系職100人)
- 日立製作所は、業績低迷や子会社削減など変革の時期にある