投資初心者が知っておくべき基礎知識!失敗しない投資信託の選び方
「投資」と聞くと、株価チャートの前に一日中張り付き数億円稼ぐ、海外資産運用コンサルタントに依頼して稼ぐなど、なかなか素人にはできないものというイメージを持っている人は少なくありません。
もちろん投資には数億円単位で売買する方法もあるため、あながち間違いではありません。
しかし、ミニ株や投資信託では商品によって、100円から気軽にできる投資があります。
最近は銀行預金の金利が低いため、余剰資金がある方は投資を検討してみてはいかがでしょうか。
そういわれても投資の知識がゼロで、まったくやったことないという方は手が出しにくいでしょう。
今回はそんな初心者でも無理なくできる投資について、失敗しない投資信託の選び方を中心に解説していきます。
Contents
投資の種類
投資の種類は非常に数多く存在します。
まずはその中でも代表的な投資について紹介していきましょう。
不動産投資
不動産投資は、マンションや土地などの不動産を利用した投資方法です。
比較的低リスクで長期的に利益を得ることができ、さらに節税効果があるため、サラリーマンの副業として人気を集めています。
その投資の方法は、2種類です。
【1】売買する方法
これは土地や建物が安い時期に購入し、値上がりしたときに売却することで利益を得る方法です。
古くはバブル時代、近年では東京オリンピックにより地価が上昇し、利益を得るケースが多くあります。
この方法は当たれば莫大な収入が得られますが、必ずしも価値が上昇するという確証はないため、事前にどの場所が今後需要が高まるのかを見極める必要があります。
【2】家賃収入を得る方法
これはマンションや持ち家などを、他人に貸し出すことで家賃収入を得る方法です。
近年は大きく地価が上昇することが少ないため、家賃収入での投資を行うケースが多くなっています。
この投資の最大メリットは、先々の利益額が算出できることです。
立地条件などから平均入居率がある程度予測でき、そこから年間利回りを求めることができます。
もちろん地価の上昇があった場合、売却することも可能なため、リターンの確率が増える投資方法といえるでしょう。
債券投資
債券とは、国や地方公共団体、会社などがお金を借りるために発行する証書のことです。債券投資は、それらの債券を利用した投資方法になります。
債券にはあらかじめ決められた額の利息が払い出されます。
投資家はお金を一定期間貸す代わりに、その利息を得ることが可能という仕組みです。
債券の名称は対象となる団体によって変わってきます。
国が払い出す債券は「国債」、会社が払い出す債券は「社債」と呼びます。
債券投資は、一般的にリスクが低いほど利益率が低くなる傾向にあります。
最も破綻の可能性が低い国が発行する国債は、利益率が低くなっています。
社債は利益率が高いですが、倒産などのリスクがあるため、注意が必要です。
国債の利益率は低いですが、元本割れの可能性がほぼゼロに近く、「普通預金よりはまし」ということで投資をするケースが多くなっています。
株式投資
株式投資は、企業が資金調達のために発行する株を利用した投資方法です。
企業が事業活動を行う際、多くの資金が必要となります。
投資家は出資金を払う代わりに、その会社の株を取得します。
株を買うと企業経営に参加できる権利や、利益の一部を配当金として得られる権利など、いくつかの権利を得ることが可能です。
また株の価値は流動的で、企業の業績や注目度によって変動します。
そのため注目度の低い時期に購入し、その後業績を伸ばすなどで注目度が高まったときに売却することで、利益を得ることができます。
ただし倒産などのリスクもあるため、先見の目が必要です。
株式投資の種類
株式投資では、国内の企業が発行する「国内株式」と、海外企業が発行する「海外株式」の2通りの投資方法があります。
海外株式の米国株はアップルやグーグル、スターバックスなど日本でもなじみの深い株式があります。
それらは日本よりも成長率が高い場合が多く、短期間で大きく利益を得ることが期待できます。
その反面、国内株式のように値幅制限がないため、急落に短期間で大きく損をしてしまうリスクがあります。
海外株式での投資を行う場合、しっかりと情報を仕入れることをおすすめします。
投資に興味のある人はたくさん
お金に関することは、なかなか周りに聞けないものです。
どの程度、みなさんが投資に興味があるのでしょうか。
具体的な割合について紹介していきましょう。
投資している人の割合
大和証券のサイト「初心者のためのやさしい投資のお話」に、投資に関する統計が掲載されています。
そこに掲載されたマイナビウーマンの2015年6月実施された調査によると、
「実際に投資をしていますか?」という質問に対する回答は以下の通りです。
YES:79名(26.3%)
NO:221名(73.6%)
※有効回答数300件
引用元:http://www.daiwa.jp/ja/dd/beginner/
実際に投資を行っている人の割合は、26.3%と決して多いとはいえない数値になっております。
興味がある人の割合
同じくマイナビウーマンの2015年6月実施された調査「投資に興味がありますか?」という質問の回答は以下の通りです。
YES:174名(58.0%)
NO:126名(42.0%)
※有効回答数300件
引用元:http://www.daiwa.jp/ja/dd/beginner/
実際に投資を行っている人の割合と異なり、投資に興味がある人については58%と半数以上の人が「興味がある」と回答しています。
この結果から、投資に興味を持っている人は多くいるのですが、実際に投資を行っている人は少ないことがわかります。
やらない理由
それでは投資に興味があるにも関わらず、投資を行わない理由としてはどのようなものがあるのでしょうか。
投資を行わない理由については、年代によって異なるようです。
■20代の場合
「資金がないのでやらない」という理由が多くを占めます。
まだ働いたばかりで投資に回すほど余裕がないためでしょう。
■30代の場合
比較的余剰資金が増えてくるため「資金がない」という理由は少なくなっています。
30代のやらない理由は、「リスクが怖い」がトップ、また「知識がないから」もランクインしています。
投資についてはどうしてもリスクは付きものです。
一生懸命働いて得たお金を、減らしたくないと思う人が多いのでしょう。
投資信託を利用する
投資にはリスクがつきものです。
多くの人が投資について興味があるのに、そのリスクが怖くてはじめられない人がほとんどでしょう。
しかし投資の種類によっては、比較的リスクが少ない投資商品もあります。
それでは、リスクの少ない代表的な金融商品である「投資信託」について、詳しく解説していきましょう。
投資信託とは?
投資信託は、「投資を信じて託す」と書きます。
その名のとおり、運用の専門家であるファンドマネージャーに資金を託す投資方法です。
ファンドマネージャーは、その資金をもとに株や債権など、複数の投資商品に分散して投資を行います。
そこで得られた利益が投資家に支払われます。
投資信託は、投資のプロであるファンドマネージャーが運用を行うため、比較的リスクが低いといわれています。
投資信託のメリット
投資信託はその他の投資商品と比べ、会社員の副収入として多くのメリットがあります。
投資信託のメリットを紹介していきましょう。
自分でやるより楽
投資信託と比較される投資方法に、株式投資があります。
株式の市場は平日の日中に開かれるため、多くの会社員が仕事をしている時間帯と被ることになります。そのため急激な市場の変化などに対応できず、大きく損をするリスクがあります。
しかし投資信託の場合、それらの売買をファンドマネージャーなどの運用会社が行います。自身で銘柄を選択し売買することなく収益を得ることができるため、非常に楽に投資をすることが可能です。
また、投信積立という月々一定金額を自動的に投資するという方法もあります。
この方法では投資すらも自動で行われるため、一度設定さえすれば、なにもすることなく投資が行われ非常に便利です。
小額から投資ができる
株式投資の場合、購入する企業によって最低の投資額が決まっています。
たとえば1株400円、1,000株が売買単位の企業の場合、400円×1,000円=400,000円が最低投資額となります。
そのため、お小遣いから気軽にできる投資方法とはいえません。
しかし投資信託の場合は、商品によっては100円から投資することが可能です。
少ない余剰資金で無理なく投資が行えることも、投資信託のメリットといえます。
リスクを軽減できる
投資の基本として分散投資という方法があります。
もしひとつの会社の株に集中して投資を行い、その会社の業績が悪化し株価が下がった場合は、大きな損失を出してしまいます。
しかし投資信託の場合は、ファンドマネージャーが分散して投資をしているため、マイナス要因があったとしても、大きくマイナスがでることはありません。
また、小額から投資ができることから、複数商品に資金を分けて投資することが可能となるため、さらにリスクを軽減することができます。
投資信託は3つにわけられる
投資信託には3つのタイプに分けることができます。
【1】値上がり益重視タイプ
【2】配当益重視タイプ
【3】インデックス型・アクティブ型タイプ
それぞれ詳しく解説していきましょう。
値上がり益重視タイプ
購入した価格よりも高い価格で売却することで、値上がり益を狙うタイプです。
主に日本株、米国や新興国などの外国株を利用して、大きなリターンを期待して運用していきます。
株式投資ほどではありませんが、値動きが激しいためその分リスクもあります。
しかし、大きい利益を狙うことが可能なタイプです。
分配金重視タイプ
株式投資の配当金にあたる分配金で得られる利益に重視するタイプです。
国内や米国を中心とした外国のリート(不動産投資信託)や、先進国、新興国の債券や高配当株などを中心に投資することで運用していきます。
このタイプの利点は、定期的に分配金という形で利益が得られるところです。
ただし、外国のリートや債権を取り扱っている商品の場合、為替の変動による影響が強く、分配金の金額の増減があるため注意が必要です。
インデックス型・アクティブ型タイプ
ファンドマネージャーが独自の分析、調査結果をもとに判断するのが「アクティブ型」、TOPIX(東証株価指数)や日経平均株価などの指数(インデックス)と連動する運用成績を目指していくタイプを「インデックス型」と呼びます。
インデックス型は主にインデックスファンドの運用を行っていきます。
主な利点としては信託報酬が安いことです。
投資信託を行う上でコストとなるのが、投資信託の運営会社に支払う信託報酬です。
アクティブ型の場合、独自の調査分析を行うため、信託報酬は高めになっています。
インデックス型の場合はそれら調査分析が必要ないインデックス運用のため、低めに抑えられています。
指標と連動しているため、大きく損をすることは少ないですが、その分大きく利益を上げることも少なくなっています。
安定運用を行いたい方におすすめのタイプです。
失敗しない選び方
日本で販売している投資信託は非常に数多くあります。
販売会社を見てみると、数千という単位で投資信託の運用商品があることがわかります。
どのようにすれば失敗せず手堅く利益を得ることができるのでしょうか。
投資選びに失敗しないためにも、ポイント2つを挙げておきましょう。
短期的な運用成績に惑わされないこと
たとえばここ一年で急激に上昇している商品があったとします。
しかし、その上昇はたまたま現在の相場環境にマッチしているだけで、今後も同じだけ上昇を見込めるとは限りません。
大切なことは、長期的な成績を確認することです。
これまでにどのような成績の変遷があったのかを確認すると、その上昇がまぐれなのか実力なのかを判断することができるでしょう。
手数料を確認する
投資信託の取引を行う際、証券会社に手数料を支払う必要があります。
それは純粋にコストとなります。
SBI証券や楽天証券などのネット証券は手数料が少ないため、こちらの利用をおすすめします。
まずは小額から投資しよう
投資信託は、会社員が「ながら投資」をするには非常に相性のよい方法です。
しかし、いきなり初心者が全ての資金を投資に充てるのは、賢い方法とはいえません。
知識がなく不安な方は、ぜひ少ない金額からはじめていきましょう。
少額の商品は値幅が少なく、大幅に下落したとしても損失額は少なくて済みます。
基本的な知識をたくわえ、メリット・デメリットをしっかり理解したうえで、投資デビューをしてみてはいかがでしょうか。