PEファンドの年収は?転職する前に知っておくべき最新事情
ハイキャリア人材の転職先として検討されるPEファンドですが、どんな仕事か知っていますか?
大変な責任と高度なスキルが要求される業界ですが、年収がどのくらいかも気になります。
年収水準を知ることで、待遇アップのために適した転職になるのか程度予想が出来ます。
PEファンドに転職するにあたって知っておきたい基礎知識をまとめました。
自分のキャリアプランに一貫性を持たせるためにも、PEファンドの仕事について一通り確認していきましょう。
Contents
PEファンドとは
PEファンドとは、プライベートエクイティファンドの略称です。
特定の案件に対して資金を募り、企業価値向上に努めます。
あがった収益の一部を自社に還元させるとともに、投資家に配分する仕事です。
一般的には、投資家から集めた資金の大きさによって報酬が決まるシステムをとっています。
未上場企業や特定事業に対して出資、コンサルティングを行う流れを考えてください。
たくさんの報酬を受け取って会社の利益につなげるには、大規模案件をとりまとめる責任が生じます。
投資価値がありそうなターゲットを定めて、段取りを組むのも仕事です。
企業価値や事業の将来性を分析して、期待される収益を予測します。
よりうまくプロジェクトを進めるためにできる提案をして、コンサルティングへつなげていく立場です。
成長期に行う投資は、プライベートエクイティ投資とも呼ばれます。
設立間もないベンチャー企業や中小企業に出資して、バリューアップを目指すものです。
出資を受ける企業としては、戦略投資にあたります。
会社の命運を分けるような重要な局面で、投資プロフェッショナルのサポートを受けるねらいです。
新規商品開発や海外戦略など抜本的な改革で検討される手法と言えます。
経営不振で破綻を辞さない状況の中、生き残りをかけた判断でも活用される方法です。
PEファンドで働く理由
プライベートエクイティファンドで働く理由として、大きく3つが考えられます。
得られるスキルや働き方のメリットを確認しましょう。
コミュニケーション
PEファンドでは出資を募るにあたって、難しいことを簡単に説明したり、投資家の心をつかむといった高度なコミュニケーション能力が必要です。
そのためコミュニケーションスキル構築に役立ちます。
お金が集まった後には、投資先との連携が求められますし、役員クラスの人からの信頼を勝ち取り、戦略を進める交渉力も重要です。
また、会社の課題を見出すために、いろいろなヒアリングを行っていくため、経営に関するデータを開示してもらうには、会社に貢献できる人材であるという評価を受ける必要もでてきます。
投資担当者として信頼に足る人物でなければ、一連のやりとりが進みません。
そのため、PEファンドで働くことにより、投資ビジネスを行う上で不可欠なコミュニケーションスキルの構築が可能なのです。
ハードスキル
PEファンドでは、財務モデリングやバリュエーションなど、ファイナンスの知識が求められます。
外資系投資銀行や国内金融機関の投資銀行部門からの転職なら、スムーズに移行できるでしょう。
業務を通して培ったファイナンスに関するスキルを応用して、新しい会社での活躍が見込まれます。
M&Aに関わる法務や税務の知識、経営に関するノウハウも、歓迎されるスキルでしょう。
ただし、公認会計士など一定の職業から転職する人材もたくさんいます。
公認会計士ナビonLiveのように専門的なキャリア情報メディアでも、PEファンドへの転職について語られるほどです。
弁護士や商社から転職する人材についても、対象分野についての経験があるとは言えません。
入社後の努力でカバーすることもできて、前職キャリアとのシナジー効果が見込まれます。
PEファンドで培った多様な経営ノウハウは、ビジネスマンとしてあらゆる場面で重宝します。
経営に関する広範囲なスキルを吸収できるところは、PEファンドで働くメリットです。
考えうるリスクを明確にして投資ビジネスにつなげていくスキームは、経営を軌道に乗せる推進力になります。
いくつかの案件をこなすごとにマネジメントに関するノウハウが蓄積されて、大局観でビジネスを考える習慣ができます。
投資担当者として企業の重要な局面を乗り切った経験は、大きな自信にもつながるでしょう。
自分の時間がとりやすい
任される仕事に対する裁量範囲が比較的広くて、時間管理しやすいこともメリットです。
投資案件が集中する時期は残業が増えることもありますが、自分なりに調整ができます。
趣味やスキルアップにあてる時間が確保できるとライフワークバランスも整いやすくなります。
ある程度の仕事が一任される状況は、やりがいとともにストレスも感じます。
投資担当者としての判断を誤ると、信頼を失います。
自分の生活を大事にしながら仕事をしっかりこなしていく、理想的なバランスを考えてみましょう。
転職にPEファンドはおすすめ
スキルアップや待遇向上目的で転職する方にとって、PEファンドは有望な選択肢です。
気になる年収水準やキャリアプランの位置づけを今一度確認しましょう。
あわせて、求める人材など市場の最新動向も紹介します。
転職にあたってふまえておきたい基礎知識を順番に見ていきましょう。
PEファンドの年収
PEファンドの年収は、会社によって変わってきます。
転職市場においては、年収500万円~800万円くらいを想定しましょう。
アソシエイトもしくはシニアアソシエイトとして採用されて、徐々にキャリアを積んでいきます。
ファンドのパフォーマンスによっては高額な賞与が期待されて、年収アップもできます。
転職の待遇交渉においては、基本給だけでなく、実績連動の賞与水準を話し合います。
大手投資会社や外資系企業など選択肢は複数あって、納得できる条件のところに決めてください。
自分のキャリアで確かな経験を
PEファンドでは、投資プロフェッショナルとして活躍できるスキルを磨いていきます。
財務や経営の知識はもとより、マネジメントに必要なコミュニケーションスキルも習得できる環境です。
PEファンド内で一定の経験を積んだ後、事業会社のCFOに転職する道もあります。
金融や会計士としてのあり方より、経営に関する経験を重視した転職です。
ビジネスと財務の両方に長けた人材は貴重であり、国内の転職市場で高い評価が期待されます。
優遇された条件で転職が決まれば、年収アップもできるでしょう。
投資先とのやりとりをネックに感じる方の転職先としては、ヘッジファンドが検討されます。
自らのマネジメントスキルをより純粋に試すため、会社を興すキャリアも選択肢です。
このように多彩なキャリアプランが開けるPEファンドへの転職ですが、キャリアプランの中の位置づけを理解しておかないとリスクとなってしまいます。
たとえば、最終的に事業会社の財務責任者を目指すと決めている場合を考えてみましょう。
一定年齢以上の方は、採用でマイナスに作用するリスクがあります。
中長期的な視点に立って考えたとき、その後の展望が難しいと感じる年齢での転職は慎重に判断しましょう。
財務や経営についてスキルを磨くポジションなら、経営企画なども選択肢に入ってきます。
PEファンドに転職した場合のメリットをよく理解して、前向きな計画をたててみましょう。
最新事情
最新のPEファンド転職市場でニーズが集まる人材の特徴は、下記3つです。
- 類似業種で経験を積んでノウハウが分かっている方
- 外資系投資銀行や国内の証券会社でM&A業務を経験した方
- 戦略系もしくは再生系コンサルティングファームで実務経験がある方
上記のいずれかに該当することが、採用の決め手になるようです。
特に戦略系コンサルティングファームを経験した人材へのニーズが高く、日系・外資系問わずに注目されます。
加えて、外資系PEファンドでは語学力が問われます。
ビジネスレベルの語学力を持った人材は、採用で有利に働くケースがでてきます。
また、これまでのキャリアや経験業務を重視する傾向が強く、面接での質問にもそれらが反映されます。
履歴書や職務経歴書を補完する目的で経験職種や仕事内容について、面接官からの追求を覚悟しておきましょう。
仕事を進めるにあたって、重視していることや満足したことなど価値観も重視されます。
どうしてPEファンドで働きたいと感じたのか、どんなことをやりたいかなど志望動機も基本の質問です。
企業の求める人物像がピンポイントになるに連れて、面接の質問内容や受け取り方が変わってきます。
転職活動をはじめるにあたっては最新の業界動向を見直して、有利に事を進めてください。
難しいからこそやりがいのある仕事
投資プロフェッショナルとして、PEファンドで働くキャリアを紹介しました。
PEファンドは会社の命運を分けるプロジェクトを進める責任ある仕事で、大きなやりがいを感じるフィールドでしょう。
大変さに見合っただけの年収が期待できることも魅力で、案件がうまくいけばボーナスが上乗せされます。
仕事内容や年収に関心を持ったら、具体的な求人を探してみましょう。
企業の求める人材とのマッチングを確かめて、将来的なキャリア形成に役立ててください。
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