【病院・薬局・他】働く場所で違う?薬剤師の気になる年収を徹底比較

薬剤師として働くことを考えている人は、少なくありません。
給料が高く、憧れる人が多い職業です。
今回は、薬剤師の年収や働く場所の違いで生じる給料の違いについて詳しく説明します。
薬剤師になるためのプロセスついても順を追って説明しているので、ぜひ参考にしてみてください。
Contents
大卒の初任給
薬剤師の平均年収や初任給について知る前に、基準となる大卒の初任給の平均額について理解しておきましょう。
厚生労働省の「平成28年賃金構造基本統計調査」によると、大卒の初任給の全国平均は20万3400円。
当然、ここから所得税や住民税、社会保険料が引かれるため、手取り額は17万円程度と考えられます。
単身での生活であれば、十分な金額であることから、早くから貯金や資産運用をはじめる若者も多いようです。
薬剤師の初任給
薬剤師の初任給の平均額は22万3000円。
大卒の初任給平均額よりも2万円程度高いということになります。
薬剤師になるには
では、薬剤師になるにはどうしたらいいのでしょうか。
薬剤師になるには、国家試験に合格する必要がありますが、試験は誰でも受けることができるわけではありません。
2018年現在、薬剤師法によって受験資格は「平成18年4月の大学入学者から、薬学の正規の課程のうち修業年限を6年とする課程を卒業した者」とされています。
したがって、まず大学で薬学について6年間学び、国家試験に合格することで、晴れて薬剤師になれるということです。
薬学系の学科のある大学へ
薬学を学ぶためには、薬学を学ぶことができる大学に入学しなければなりません。
平成29年度の時点で、全国には73大学の79学科で薬学を学ぶことができます。
大学の内訳は国立が14大学、公立が3大学、私立56大学です。
受験難易度の高い大学や国家試験対策に力を入れている大学の薬学部は、国家試験の合格率が高い傾向があります。
しかし、その分大学受験の倍率も高いようです。
薬剤師国家試験
薬剤師国家試験は、毎年2月中に2日間にわたって行われます。
平成30年2月24日、25日に実施された「第103回薬剤師国家試験」では13579人が受験し、合格者は9584名でした。(合格率は70.58%)
一見、合格率が高く難易度はそこまで高くないように思えます。
しかし、大学で事前に用意されている試験に合格しなければ、本試験を受けさせないとしている場合が多く、受験者が限定されているという事情があるのです。
6年間真剣に勉強に取り組まなければ、試験を受けることさえできないかもしれません。
奨学金のある薬局・病院もある
6年間にわたって薬学を学ぶとなると、その学費は高額なものになります。
私立大学ならば、6年間で1000万円を超えることはざらにあるのです。
奨学金を借りるという学生も多い中で、奨学金の返済を支援してくれる薬局や病院が存在します。
一定以上の年数その職場で働けば、支援金を返済する必要はないとするところもあるため、事前に調べておくと良いでしょう。
薬剤師の種類
ひとえに「薬剤師」といっても、働く場所が違えば業務内容はさまざま。
ここでは、主に薬剤師が活躍する4種類の職場と仕事内容を紹介します。
調剤薬局
調剤薬局では、主に以下の3つ仕事が行われています。
- 調剤業務
- 服薬業務
- 薬歴管理
調剤業務とは、処方箋をもとにして薬を調剤する業務です。
服薬管理は、患者に薬についての説明をしたり、健康全般についてのアドバイスをしたりすることを指します。
薬歴管理は、患者ごとの副作用や薬の服用履歴を管理する仕事です。
ドラッグストア
ドラックストアの店舗業務では、上記の調剤業務に加えてOTC販売という仕事もあります。
OTC販売は、処方箋がない状態で薬などを販売します。
したがって、お客の体質や要望に配慮しながら、最適な商品を紹介する必要があるのです。
病院
薬剤師の病院での業務は調剤業務の他に、薬品の情報・品質管理、院内感染対策など多岐にわたります。
近年は、病院の中の病棟に専属で配置される病棟薬剤師も増えており、医師や看護師の代わりに、患者に薬の服用方法を指導したりや飲み残しをチェックする業務を行っています。
患者の体調はいつ変化するかわからないので、時には残業する必要があるかもしれません。
ちなみに看護師の平均残業時間は3時間程度です。
製薬会社
製薬企業に勤めている薬剤師の仕事内容は、薬品の管理を薬事法に沿って行ったり、新たな薬の開発に携わること。
また、新薬のテストとして実施される治験でも、現場の責任者として被験者のモニタリングやアフターフォローをします。
薬剤師年収(勤務場所別)
薬剤師の仕事は勤務場所によって異なるため、その収入にも違いが生まれてきます。
ここでは、勤務場所ごとの年収についてご紹介します。
調剤薬局
調剤薬局勤務の薬剤師の年収は、450〜700万円といわれています。
薬剤師のもっともオーソドックスな職場であるため、薬剤師としては非常に平均的な収入です。
もちろん、大手調剤薬局に勤める人の年収は、平均よりも高くなる傾向があります。
ドラッグストア
ドラッグストアに勤める薬剤師の年収は、500〜800万円といわれています。
ドラッグストアの場合、勤め先の会社の規模により収入が左右される可能性も。
会社選びをする際は注意が必要です。
病院
一般病院勤務の薬剤師の年収は、400〜650万円といわれています。
上の2つに比べると少し収入は少なく感じますが、これは病院が薬剤師にとって人気の勤務先であるため。
給料を上げずとも良い人材が得られ、さらに病院内でマイナーな職種であるのが理由です。
製薬会社
製薬会社勤務の薬剤師の年収は、600万円〜1200万円といわれています。
薬剤師の中でも、とりわけ高収入です。
医薬品を扱う企業(とくに大手)は、普通の社員の収入も多い傾向があります。
比較的高い給料が支払われるのは、製薬会社がそれだけ薬全般についての知識を幅広く持っている人を必要としているからです。
薬剤師は場所によって年収が違う
薬剤師は職場によって収入が異なるということを説明しました。
ですが、地理的な意味で働く場所が違っても、給料が異なることがあるのです。
また、働く病院が国公立か民間かで年収が異なることも。
ここでは、都道府県別の年収をランキング形式でご紹介します。
都道府県別年収ランキング
薬剤師の求人情報や転職についての情報を発信するサイト「薬キャリ」。
サイト内では、厚生労働省の「賃金構造基本統計調査」に基づき、毎年「都道府県別薬剤師年収ランキング」を発表しています。
2017年版のランキングTOP3と最下位は以下の通りです。
- 1位 岩手県 742.1万円
- 2位 茨城県 614.2万円
- 3位 山口県 661.8万円
- 最下位 福島県 381.6万円
1位の岩手県と最下位の福島県では、同じ東北地方の都道府県であるにもかかわらず、400万円近くの差があります。
一般的には、都市部に勤務する人の年収が高く、地方に勤務する人は低くなる傾向がありますが、薬剤師に限ってはそうではないようです。
ちなみに全国平均額は514.9万円となっています。
国公立病院と民間病院の年収の違い
国立病院で働く薬剤師の平均年収は600万円程度。
国立病院は厚生労働省が管轄している病院で、そこで働く薬剤師は公務員ではないものの、給与水準は国家公務員の給与に準拠するようです。
公立病院で働く薬剤師の平均年収は550万円程度。
公立病院は各地域の自治体が運営しており、そこで働く薬剤師は地方公務員になります。
したがって、各自治体の職員と同程度の給与が支払われるようです。
民間病院で働く薬剤師の平均年収は500万円程度。
他の民間企業のように、各団体で独自の給与体系を定めています。
病院によって、給与が少ないところ、多いところがあるのが特徴です。
薬剤師は人の健康を預かる仕事
薬剤師の年収は、勤務先や地域によって大きく異なってきます。
新たに薬剤師になる人や職場を変えようと思っている人は、まず転職サイトなどで収入・求人などの情報を収集することが肝心です。
年収の違いについても考慮し、満足度の高い就職を成功させましょう。
薬剤師をはじめ、医療従事者は人の命や健康を預かる仕事です。
自分の収入も非常に大事ですが、人の健康を支えている充実感は、給料以上のやりがいを感じるでしょう。
- 薬剤師の初任給は約22万円
- 平均初任給よりも、約2万円高い
- 薬剤師になるには国家試験に合格しなければならない
- 国家試験を受けるには、薬学を6年間学ぶ必要がある
- 薬剤師は勤務先や勤務場所域によって年収が大きく異なる