英語が苦手な人でも大丈夫!はじめての株・不動産投資の用語集
株や不動産の投資をはじめる時、情報を集めたり株や不動産の知識を学ぶことが求められます。いざ株式投資の世界に飛びこんでみると、驚くほど知らない用語ばかりが飛び交っているものです。
聞いたことのない英語の並びや漢字の並び、カタカナ用語など一度見ただけでは飲み込めないワードが多いことは否めません。そこで、今回は投資で知っておきたい言葉を解説します。これを知っておけば投資する際にも困らないはずです。
Contents
株の必須用語集
株に投資する時には企業の情報や市場の情勢だけではなく、多くの専門用語を知る必要があります。たとえば自分で株を動かす場合と投資信託で頼む場合は、勝手がまた違いますし投資方法にも種類があります。
ここでは最近特に注目されているワードをいくつかご紹介します。
配当金相当額
配当相当金額とは、その名の通り配当金に相当する額を指し、株式の配当金と同じ扱いのものになります。通常株を持っていれば配当金を受け取ることができますが、配当相当金額を受け取るのは証券会社などに株を貸し出している状態の時です。
貸し出している際に配当金を受け取るタイミングになれば、東京証券取引所や証券金融会社が配当金の代わりに配当相当金額を支払ってくれることになります。ちなみにこの配当相当金額は配当金から所得税を源泉徴収されたあとの金額になりますが、これは配当相当金額が配当控除の対象外になってしまうからです。
配当相当額は、雑所得や事業所得として換算されることになっています。通常の配当金とは違う振り分けになるのも重要なポイントの一つです。
CSR投資
CSRとはcorporate social responsibilityの略で企業の社会的責任を指します。これはSRI投資(social responsibility investiment)とも呼ばれており、企業のビジネスや利益よりも、その企業がきちんと社会的に責任を果たしているのかどうかを基準に投資を行うことです。
社会的責任を果たしているということが基準であるため投資先は広範囲に渡ります。たとえば環境に配慮している企業に投資したり、多様な働き方を推薦している企業やビジネスに投資したりと社会的に良いとするものに企業が投資することがあげられます。
このCSR投資は特に日本だけにこだわることはなく、海外でも同様に行うことが考えられています。最近は特にこのCSR投資が注目されており、たくさんの企業がこの投資方法を掲げてビジネスに着手しています。
塩漬け
塩漬けとは「塩漬け株」のことを指しており、塩漬け株とは「株式投資において保持している株を長期間売却せずにそのままの状態にしておくこと」です。カブを長期保存する際に塩で漬けておくことで長持ちすることに由来する日本人らしい表現です。
株は売買することによって利益を得るのが一般的ですが、どうして塩漬け株が発生してしまうのでしょうか。
その原因は株価の下落にあります。日経平均株価や浮動株基準株価指数を見ていると、一度株価が下がってしまった際、次に株価が上がることを待つことがあります。
しかし上がる見込みのある株価であれば良いのですが、一度下がったまま、あとは下落の一途をたどる株価も少なくはありません。
株価指数は時価総額加重平均型株価指数で算出することができますが、売るタイミングを逃して、そのまま持ち続けてしまう人がいるために結果として「塩漬け株」になってしまうというわけです。
株価が下がってしまった時に「また上がったら売ろう」と考えて長期間持ち続ける人がいるのですが、なかなか上がらない場合は多少安くても売ってしまった方が良いでしょう。
全く売れなくなって紙切れになってしまうより、次の投資にまわしてしまう方が効率的になることもあります。
SOR注文
SORとはsmart order routingの略であり、株の売買注文方式の一つです。これは複数ある市場の中から自動的に一番よい市場を選び出し、最良の注文ができるように配慮してくれる方法です。
株式投資をはじめて行う方や、まだあまり慣れていなくて選び方が分からないという方におすすめします。また株式投資に慣れている方でも、自分で見比べる必要がなく、時間や手間をカットしてくれるほか価格や数量も選んでくれるために、合理的に投資を進めることができます。
IOC注文
IOC注文とはimmediate or cancer orderの略であり、こちらも株の注文方式の一つとされています。しかしSORのように全自動というわけではなく、価格は指定しておくことがポイントです。
IOC注文をしておくと、株価が変動していく中で、もともと自分が指定しておいた価格と同じか、さらにこちらにとって有利な価格で売買できそうだった場合にすぐに約定されるようにシステムが働いてくれます。
また、もし自分が指定しておいた価格で成立しなかった場合に、自動的にキャンセルにしてくれるというサービスもついています。自分の条件と合わなくても、取り消しをしなくても良いようになっているため、手間を省くことができますし、売買するかどうかを迷ってしまうこともなくなります。
似たような種類のもので一度に二つの注文を出して、最初の注文が約定したら二つめの注文が自動的に発動されるIFD注文というものもあります。
不動産の必須用語集
不動産投資は株式に比べてシンプルな投資方法であり、投資の専門用語は少ないように感じられます。しかし不動産投資のポイントはいかに利益を生む物件を自分で選ぶことができるかです。
物件の条件をチェックする時に専門用語を覚えておくと、よりスムーズに投資を進められます。
グロス利回り(表面利回り)
不動産投資にとって欠かせない用語が「利回り」です。利回りとは不動産や株などの投資において自分たちが得られる利益のことを指します。
特に不動産を購入した場合は、最初に購入した額のうち家賃収入はどれくらいの割合になるのかを計算します。利回りには、表利回りと実質利回りの2種類があります。
表利回りとはその利回り自体を指し、購入価格のうち1年に入ってくる家賃収入はどれくらいかという割合を意味しています。通称「グロス回り」とも呼ばれるものです。
これには経費などは含まれておらず、表向きに単純計算できる利益のことだけを指しています。
実質利回り
表利回りという言葉に対して、実質利回りという言葉があります。意味合いとしては表利回り同様投資から得られる利益のことを指しますが、この場合は1年間で入ってくる家賃収入から経費を引きます。
たとえば固定資産税や管理費などがこれに当たります。また、この購入時にかかる初期費用も引いておくのがポイントです。
購入時の経費とは、登録免許税などがあげられます。通称「ネット利回り」とも呼ばれています。不動産における利回りを考える時は、この実質利回りと表利回りの両方から考える必要があるというわけです。
いくら利回りが高くても、経費がたくさんかかってしまえば実質利回りは下がってしまうため、実質利回りを無視することはできません。
建ぺい率
建ぺい率は一見投資とは関係ないように思えますが、不動産物件を扱う時によく使われる用語ですから物件をチェックする際に知っておくと便利なワードです。
そもそも建ぺい率とは、建物が建っている敷地面積に対して、実際に建築面積がどれくらいかという割合を示すものです。建坪とも呼ばれているものですが、建物を真上から見て、敷地面積と建築面積の割合を判断します。
まっすぐなビルの場合は1階を基準に計算しますが、たとえば1階より2階が大きく広がっている場合であれば、2階の建築面積を基準に割合を考えることになります。
建ぺい率は30~80%の間に抑えられるのが一般的です。建ぺい率とこのあと解説する容積率を組み合わせて物件の良し悪しをチェックするとわかりやすく理解できます。
容積率
容積率とは、敷地面積に対して「延べ床面積」と呼ばれる家の中の床面積の合計がどれくらいかという割合を示すものです。
2階建てであれば1階の床面積と2階の床面積を合計して、敷地面積との割合に換算します。建ぺい率同様、場所によってある程度の規定が設けられていますが、容積率は場所によっては100%を超えることも当たり前です。
高層マンションや商業施設などでは容積率800%といったこともあり得ます。建ぺい率と容積率によって建築は制限されることが多くありますから覚えておきましょう。
専門用語の意味を知ることは取引を成功させるためにも重要
投資に関係する専門用語を知ることで実際の取引にも活かされるはずです。
ご紹介した以外にも、発行済株式総数に対してどれだけ純資産があるかを示す「BPS」や複数の銘柄をひとまとめにして一括で売買する「バスケット取引」、自分が決めた値段を指定して注文をする「指値注文」、信用してもらい持っている資金以上に株式投資を行う「信用取引」など、まだまだ用語は存在します。
株式にも「A株」「IPO株」「固定株」「特定株」などさまざま市場がありますので、興味がある方は調べてみてください。
業界の情報を読み解く際にも専門用語は役立つものですから、積極的に吸収しておくと良いでしょう。
今回ご紹介した基礎知識があなたの投資に良い影響を与えられたなら幸いです。
- 株や不動産で投資を行う際には専門用語を知っておく必要がある
- はじめたばかりは難しいかもしれないが投資を続けるうちに覚えることができる
- ある程度勉強して知恵をつけてから実際の投資をはじめるのがおすすめ