投資失敗談から学べ!投資初心者でも失敗しないための基礎講座
投資と聞いてあなたはなにをイメージしますか。
大儲けしている姿?それとも危険なイメージ?
実は投資での成功率はそう高くなく、初心者の多くが損しているといわれています。
今回は、投資には興味はあるけれど不安が多く踏み込めていない人に、投資に失敗しないための失敗談の教訓事例を紹介します。
投資を検討している方は、ぜひ参考にしてください。
Contents
「投資」とはなにか
投資とは、
【利益を得ることを期待して金融商品などの売買や、保有すること】
と定義できます。
一般的に「投資は危険だ」というイメージもありますが、基本的に理解しておきたいことは、「投資とギャンブルは別物だ」ということです。
株式投資を例にあげるなら、投資対象の銘柄(企業)の長期的な成長や利益を見込んで根拠のある出資であれば、「投資」が成功する確率は非常に高くなります。
しかし、注目株などの噂や株価の値動き、売買数の変動を理由に取引する場合は、「投機」「ギャンブル」もしくは「マネーゲーム」というイメージが違いでしょう。
投資でより着実な利益をめざすなら、ギャンブル性を追及するのではなく、資産運用として捉えることが大切です。
リスク管理・資金管理を徹底していくことが成功への道といえます。
投資とは保有、もしくは売買
前述のとおり、投資は「将来」の利益を期待して、投資行動をおこなうものです。
当然、将来の「価値の増大」を見込んで投資をすることになります。
具体的な投資の形態としては、次のものが挙げられます。
- 投資対象を保有する
- 投資対象を売買する
保有に関しては、配当金や家賃収入などの利益をめざすもので、主に投資資金に対する利回りを追求していきます。
一方、売買は価値が増大した投資対象を売却することで売却益をめざしていくものです。
主な投資
主な投資先としては下記のようなものがあります。
- 不動産投資
- 株式投資
- そのほか(FX投資・先物投資など)
それぞれについて説明していきましょう。
不動産
不動産投資は、不動産会社などから住宅を「物件購入」してはじめる投資のことです。
賃貸することで「家賃収入」を得たり、対象の物件価格上昇を見越して不動産取引をおこない「転売益」を得たりすることをいいます。
具体的に例を挙げるとすれば「マンション経営」があります。ワンルームマンションを購入し、賃貸管理会社と契約して入居者募集や管理をまかせるといった方法です。
家賃収入の内、賃貸管理会社に払う管理費と諸費用を差し引いた残りが、利益となります。
株
「株式投資」は、株式を投資対象として投資行動をおこなうものです。
「株式」は資金調達のために株式会社が発行するものをいいます。
一般的に株式投資は、株式会社から直接売買するわけではありません。
発行済みの株式を、証券会社の仲介によって証券取引所で売買をおこないます。
具体的な投資行動としては次のようなものが挙げられます。
※IPO(新規公開株)やPO(公募)などで新規株取得の可能性もありますが、今回は省略します。
・売買により値上がり益を得る
・配当金取得により、投資金額に対する配当利回りを期待する
・株主優待(優待券・回数券・現物支給など)による利益を期待する
そのほか
そのほかの投資としては、FX投資、先物取引などが挙げられます。
FX投資は、日本語で「外国為替証拠金取引」といいます。
外国通貨を売買することで、為替差益を得ることを目的とするものです。
具体的は、米国ドル/円を例にあげてみましょう。
円で米ドルを購入して、しばらくして購入当時よりも円安になったときに、米ドルを円に反対売買することで為替差益を得ることが可能です。
先物取引の投資対象は商品(トウモロコシ・金・ガソリンなど)や金利、株価指数(日経225)、国債などがあります。
先物取引は種類ごとに決済日が決まっているため、その期日までに必ず売買する必要があります。
長期投資と短期投資
投資には「長期投資」と「短期投資」があります。
どちらがよいのでしょうか。
不動産投資と株式投資を交えながら、それぞれの内容やメリット・デメリットを解説していきます。
長期投資
「長期投資」とは株式や不動産物件を、そのまま持ち続ける投資のことです。
長期投資と短期投資の期間については明確な定義はありませんが、一般的に「1年以上期限を付けずに保有し続ける」ものを長期投資と呼びます。
とくに不動産投資に関しては、利益が不動産価格の変動や家賃収入によるものが多いため、長期投資に向いているといえます。
長期投資のメリットとデメリット
■メリット
- 将来の値上がり益が目的のため、日々の相場に一喜一憂しないスタンスで投資ができる
- 投資期間が長くなることで変動が平準化して、平均収益率が安定していく傾向がある
- 売買回数が少ない分、売買手数料が少なくて済む
■デメリット
- 短期での利益を得ることができない
- 銘柄や投資物件選びで失敗すると資金や時間のロスが大きい
- 社会情勢や状況の変化など予測がむずかしい
※不動産投資の場合は、返済中のローン金利変動、空室状況、修繕積立金の不足など不測の事態が起こる可能性もある
短期投資
「短期投資」は、1日~1,2カ月の投資期間で売買を繰り返す取引のことをいいます。
具体的には1日で取引を完結させる「デイトレード」などが挙げられます。
株式投資など金融商品でよく見られますが、不動産の短期投資はキャピタルゲイン(売却益)狙いです。相場より安く仕入れて高く売るためには、情報収集や知識、コネ、確固とした方法論などが必要です。
プロ級の知識が必要とされる投資方法といえるでしょう。
短期投資のメリットとデメリット
■メリット
- 短期間で利益を生むことが可能
- 短期決済のため資金効率がよい
- 短期的な価格変動も投資機会にできる
■デメリット
- 売買回数が多いため手数料コストがかかる
- 常に相場の動向に注意し、自分の時間を投入する必要がある
- 投資機会が増える分、損失回数も増える可能性がある
投資の失敗談
ここでは、投資の失敗談の事例を不動産投資と株式投資から紹介します。
他の人の失敗談を参考にすることで、自身が投資に失敗するリスクを低めていきましょう。
不動産の失敗談
ここでは不動産投資の失敗談を紹介します。
不動産投資を検討中の方は、ぜひ参考にしてください。
1.購入物件の状況変化で利回りが0%へ
学生街のワンルームマンションオーナーのAさん。
賃料6万で8%ほどの利回りがありました。
しかし、学校の移転にともない学生数が激減。
1年近く空室となり、ついに利回りは0%となりました。
2.利回り重視が裏目に
築30年のワンルームマンション、利回りが7%と高く、購入費用も800万円と手頃なことから購入。
当初は入居者も付き順調でしたが、契約更新時に入居者が退去した後から、築年数も古く入居者が見つからず、家賃を下げることになりました。
後に入室になりましたが、結局その年の利回りは4%まで下がってしまったのです。
株の失敗談
ここでは株式投資の失敗談を紹介します。
株式投資を検討中の方は、ぜひ参考にしてください。
1.営業マンにすすめられた株が下落
証券会社の営業マンに「大手企業の銘柄で安全、預金よりよっぽど利益になる」といわれ、いわれるままに購入。
その後、株価は下落を続けたため2,000万円の損失となりました。
2.成功体験から手を広げて損失
株式の短期売買で100万円の利益を出し、「自分は銘柄の目利きができる」と過信して投資銘柄を増やしたBさん。
損失がではじめても、成功体験(ビギナーズラック)が邪魔して諦めきれませんでした。損失が大きくなってから損を取り返すために信用取引をはじめ、最終的には300万円の損失を出してしまいました。
投資に失敗しないための対策
前述の失敗談をふまえて、不動産投資・株式投資の失敗をしないための対策を考えていきましょう。
不動産の対策
不動産投資で注意すべき点について解説します。
・立地リスクに対応する
失敗例のように「学校の近く」や「大工場の近く」という特定の需要にのみ依存した賃貸経営はしないことです。
交通の便や住環境など、一般の需要も見込める物件を選ぶのがいいでしょう。
きめ細かな物件調査をすることが、空室リスク低減につながります。
・高利回りや目先の利益を優先させない
空室が続けば、年の利回りは0%になることもあります。
だからといって、家賃を下げると利回りも下がってしまうことになります。
目先の利回りより、地域の家賃相場とマッチしているか見極めることが必要です。
物件の築年数やグレード、内装状態を比較し徹底的に調査しましょう。
・信頼できる不動産会社を選ぶ
不動産投資するにあたり、契約前に不動産会社から渡される「重要事項説明書」を熟読し検討することは当然として、優良な収益物件を得るためにも信用できる不動産会社の選択が重要となります。
複数の不動産会社をまわり、必ず信頼できる会社に依頼をしましょう。
株の対策
株式投資で注意すべき点について解説します。
・株取引は最終的には自分で判断する
株式投資をはじめる前に、十分な知識を得る必要があります。
少なくとも営業マンや、会社四季報の関連記事をそのまま鵜呑みにすることはいけません。
また銘柄一点張りで、賭けのような売買をすることは危険です。
リスクの分散や軽減方法を学び、投資は自己責任でおこなうものと認識しましょう。
・初心者は手堅い投資を心掛ける
株式投資に参加している人の大多数が、利益を出せずにいます。
仮にはじめての投資で利益を出せても、株は暴落の可能性があることを忘れてはいけません。
株式投資は使う予定のない余裕資金でおこない、少なくとも自己資金以上のお金を投入しないようにしましょう。
投資信託を利用
「投資信託」は個々の投資家から募った資金をプロが運用する金融商品です。
「ファンド」とも呼ばれています。
自分で運用する必要がないため、投資に必要な高度な知識も必要ありません。
投資信託の投資対象は株式や債券です。
そのほか不動産、株価指数などさまざまあり、自分の好みで商品を購入できます。
また、投資額も1万円など比較的少額から可能のため、少ない資金で分散投資が可能です。
しかし、元本保証はありません。
情勢が悪化すると投資資金を回収するどころか元本割れするリスクもあります。
また、保有期間中は信託報酬や手数料がかかるので注意しましょう。
株式投資よりも便利で手軽な投資信託ですが、投資には違いがありません。
分散投資やドルコスト平均法(投資資金を分割して均等額ずつ定期的に購入することで、購入単価を平準化する方法)、長期保有などのリスク軽減対策は必要です。
成功する確率は高くない
投資の成功率は、不動産投資では10%以下、株式投資でも20%以下といわれています。
不動産投資
不動産投資の成功の定義は家賃収入による利回りと、資産価値の上昇もしくは維持の2面があります。
「立地もよく空室期間もない物件」を手に入れないと、なかなか成功者にはなれないでしょう。
初心者は、コストが低いワンルームマンションなどからはじめて、経験を積むことがおすすめです。
また、不動産投資は購入時の選択で大きなミスをしない限り、売却で清算したときに「赤字」になり、投資が失敗しても破産までにいたるケースはそうはないでしょう。
そういった意味ではローリスク・ローリターン投資といえます。
株式投資
株式投資の場合は、初心者の9割が早い段階で資産を減らすといわれています。
そして、その原因の多くが場当たり的な「短期トレードの繰り返しによる投機的な手法」によるものです。
株式投資は、長期的な観点からポートフォリオ(保有資産の構成状況、組み合わせ)のなかで計画的に株式運用をはかる必要があります。
投資は慎重に
一見華やかな投資の「成功談」の影には、多くの「失敗談」が存在します。
投資はその失敗談から学び、リスクを軽減することが可能です。
失敗するリスクを回避するためには、投資を慎重におこなう必要があります。
多くの失敗者が、十分な準備をしていません。
場当たり的であったり、知識不足であったり、身の丈以上の金額を投入したり、慎重さに欠いた行動によって失敗をしています。
たしかに、不測の事態で投資が失敗することもあります。
しかし、投資者が生き残るにはしっかり準備をして投資をおこない、不測の事態にも対応できるだけの余裕を持つことが求められるのです。