【年収5000万稼ぐ割合は?】その職業・手取り・生活の実態
年収が5000万円以上ともなると、とても贅沢な暮らしをしているイメージもあるかと思います。
実際に年収5000万円ともなると、どのような生活レベルになるのでしょうか。
年収5000万円を超す人の実態についてまとめました。
Contents
年収5000万円を稼ぐ人とは
なかなか手の届かない年収5000万円を稼ぐ人とは、いったいどのような人達なのでしょうか。
どのような職業の人がいるのか、割合はどれくらいか、などをみていきましょう。
職業
年収に影響するのは職業によるところが大きいでしょう。
もちろん、年齢やその人の能力などにも左右されるので、どの職業なら絶対に5000万円とは言い切れないところもありますが、一般的に高収入といわれる職業はあります。
まず思い浮かべるのはスポーツ選手でしょうか。
競技にもよりますが、一流選手は億単位の年俸を稼ぐ選手がいます。
本業以外に、高額な広告料を稼ぐ選手もいます。
芸能人も、トップクラスになると高い出演料を稼ぐことができるので年収5000万円以上となる人がいるようです。
ほかには、大手企業の取締役クラスになると年収が5000万円ほどになるといわれています。
一般的に高収入というと、医者やパイロット、弁護士などを思い浮かべると思います。
しかし、それらの職業の場合でも、年収は1000万円台なのが厚生労働省の調査結果から分かっています。
高収入のイメージが強い職種でも年収5000万円に届かないため、給与所得者が年収5000万円を超えるのは難しそうです。
会社経営者も業績によっては年収5000万円を超えることがあります。
勘違いしやすいのは年商です。
年商は単純に売り上げた金額で、そこから諸経費などを引くので、年商5000万円の会社の社長は年収5000万円にはなりません。
会社経営者のほか、投資家も年収5000万円を超える人がいます。
特に、不動産投資家は高収入の人が多いようです。
サラリーマンが高収入を目指して投資を始めることもありますが、投資で稼ぐにはそれだけの知識やノウハウが必要なので、誰でも高収入とはいきません。
ちなみに、サラリーマンのような給与所得者が年間2000万円以上の収入があったり、副業で所得20万円以上あったりすると、確定申告が必要になるので注意しましょう。
割合
厚生労働省が調べたところ、2000万円以上の所得がある世帯数は平成27年の時点でわずか1%ほどだそうです。
このデータから、年収が5000万円となる世帯はそう多くないということが予想できます。
一方、国税庁の調査結果によると、給与階級別にみると2500万円を超える給与所得者は0.2%ですが、所得階級別に、申告納税者の数を見ると2000万円から5000万円の所得があるのは3.5%、5000万から1億円となると0.7%になります。
このことから、給与所得のみの場合よりも、確定申告が必要な人のほうが高収入の人の割合が多いと分かります。
年収5000万円の手取り額とは
年収5000万円があっても、そこから税金などが引かれるので手元に残る手取り額は5000万円とはなりません。
では、年収5000万円を稼ぐ人の手取り額がどれくらいになるのか考えてみましょう。
手取り額の定義
そもそも手取り額の定義をご存じでしょうか。
会社員の場合、給与支給額から保険料や税金を引き、交通費を足した実際に口座に振り込まれる金額が手取り額です。
実際に受け取る手取り額を年収と思っている人もいると思いますが、この二つはイコールではありません。
年収は源泉所得税や社会保険料、控除額などが差し引かれる前の総支給額に賞与があれば加算したものです。
また、交通費は年収の計算には含まれません。
同じ年収でも、自営業と会社員では手取り額が変わってきます。
まず、自営業の場合、社会保険料は全額自己負担で、払う金額が大きくなります。
さらに、税金の控除金額や払う税金の種類の違いがあるため、年収から引いて実際の自分の手元に残る金額が低くなってしまうのです。
年収5000万円の手取り額
税金などを考えた場合、年収5000万円の場合、税金や保険料が引かれて手取り額はいくら残るか考えてみましょう。
税金は収入から控除分を減額して計算しますが、個人によって違いが出るので同じ年収でも手取り額には差があります。
ここでは給与所得者と仮定し、税金は給与所得控除と基礎控除のみを引いておおよその額を計算してみましょう。
まずは所得税です。
収入が多いほど税率が高くなります。
例えば、年収が695万円から900万円なら所得税率は23%で、そこから63万6000円を控除した金額になります。
それに対して、4000万円を超えると税率45%、控除額が479万6000円となります。
給与所得の場合、基礎控除は38万円、給与所得控除額220万円(平成29年分)です。
それを踏まえると、年収が5000万円の場合、実際の課税対象額は4742万円になり、所得税は1654万3000円という計算になります。
住民税には、所得割と均等割の二つがかかります。
住民税の所得割は、収入に関係なく一律10%がかかります。
市区町村民税が6%、都道府県民税が4%で合計10%です。
均等割は収入に関係なく一定に課税されるものですが、地域によって多少の差額があります。
市区町村民税3500円と都道府県民税1500円の合計5000円というのが基本です。
住民税の場合は基礎控除額が33万円になるので、課税対象額は4767万となります。
よって、所得割が476万7000円、そこに均等割を足して、住民税はは477万2000円ということになります。
税金だけでも、所得税と住民税合わせて2131万5000円が引かれてしまうことになります。
税金を引くだけで、おおよそ手取り額は3000万円まで減ってしまいます。
さらに正確に手取り額を出すには、各種保険料や保険料の支払いによる控除で税金がいくら下がるか、などを考えなければいけません。
年収5000万円の生活実態
年収5000万円にもなれば、とても贅沢な生活を送っているようなイメージもあると思います。
実際にはどのくらいの生活レベルになるのか考えてみましょう。
実際の生活に使えるお金は、税金などを差し引いた手取り額分です。
その中から、家賃や生活費をやり繰りし、さらに貯蓄に回したりしていくことになります。
ここでは、住宅・貯蓄額・生活レベルについてみていきます。
住宅
実際の手取り額は3000万円と仮定すると、月の手取り額はおよそ400万円です。
そのため仮に、家賃100万円の物件に住んでも、十分に生活レベルが維持できることになります。
すべての人が高額物件に住んでいるわけではありませんが、タワーマンションの高層階に住むことも可能です。
一軒家を建てる場合、土地代と建築費の平均は3433万円というデータがあります。
その年の手取り額だけで補うことはできませんが、貯蓄があればキャッシュで購入することも可能でしょう。
マイホームや分譲マンションを購入しても、ローンの返済に苦労することはなさそうです。
貯蓄額
年収5000万円とあると、どれくらいの貯蓄をもっているものでしょうか。
もちろん、いくら貯蓄に回すのかは個人差があるので一概にいうことはできません。
月の手取り400万円と考えれば、月に100万円を貯金に回せば、1年に1200万円貯金に回すことができます。
節税対策や投資などで、現金としての貯蓄よりも証券などに回すこともあるようです。
投資にお金を回すことでより資産を増やし、年収を増やすことにも繋がります。
ちなみに2014年の調査によると、年収1200万円以上の世帯の貯蓄額は平均すると2748万円、中央値で1850万円です。
普段の生活
年収5000万円を稼げる職業はあまり多くはありません。
ある程度毎年同じ給料が見込める職種よりも、不安定な職業のほうが多いと考えられます。
例えば、今年売れた芸能人が必ず来年も売れて稼げるとは限りません。
投資家の場合、来年は大損をして収入が減ってしまうかもしれません。
会社の社長の場合、来年も同じ業績が維持できるかはわかりません。
ここで問題になるのが税金です。
住民税は前年の収入に対して計算されます。
その年に得た収入を全部使って住宅を購入するなど、今年お金を使い切ってしまい、来年収入が減ってしまうと、税金を支払うことができなくなります。
5000万円もの年収があると、住民税もおよそ400万円近くと高額です。
そのため年収が安定しない状態では、堅実な生活レベルを維持すると良いといわれています。
年間収入5000万円があっても、必ずしも贅沢な暮らしが可能ということではないのです。
年収5000万円は必ずしも安定しているわけではない
ここまで紹介したように、年収5000万円を稼ぐ人の割合やその実態は、みなさんの予想と違うところもあったかもしれません。
年収5000万円を超える世帯は1%以下と、なかなか簡単に手が届くレベルではありません。
給与所得だけでは難しいことも分かります。
年収5000万円を目指すには、起業して成功する・投資家として稼ぐなどが考えられます。
しかし、年収5000万円といっても、税金などを引かれると実際の手取りは3000万円ほどに減ってしまうものであり、必ずしも安定して贅沢な暮らしを送れるわけではありません。
年間収入5000万円という生活は憧れるところもありますが、安定してその所得を維持するのは大変なのです。
- 年収5000万円を超える世帯は1%以下
- 年収5000万円を目指すには、起業して成功する・投資家として稼ぐなどが考えられる
- 年収5000万円でも実際の手取りは3000万円ほどに減るため、所得を維持するのは大変