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年収1000万円でも貯蓄できない?お金をためる賢い運用術とは

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年収1000万円といえば、多くの人が憧れるクラスです。それにも関わらず、生活が厳しい、貯蓄ができないと悩む人は少なくありません

貯蓄できない年収1000万円の人たちは、なぜ増えているのでしょうか。ここでは、年収1000万円でも貯蓄ゼロの理由、またお金を貯める賢い方法についてご紹介します。

年収1000万円の割合は3.2%の高収入

格差社会が問題視される昨今、年収1000万円という人たちは多いのでしょうか。少ないのでしょうか。

国税庁による2015年度の民間給与実態統計調査によると、男女の平均給与は年収420万円。男女別にみると、男性が521万円・女性が276万円ですから、年収1000万円には遠くおよばない結果です。

やはり年収1000万円の人たちは、わずか3.2%の割合という少数派に属します。人もうらやむほどの高収入ですが、意外にもほとんどの人が貯蓄ゼロだということがわかっています。

金融広報中央委員会による2016年度の家計の金融行動に関する世論調査では、1200万円以上の年収でも8.7%が貯蓄ゼロだと発表されました。高所得世帯でも、数世帯に1世帯は貯蓄がないのです。

どうして「貯蓄できない」?

年収1000万円あるのに貯蓄ができないのには、それなりの理由があります。

初任給の頃には少ない年収でつましい生活を送っているものですが、年収が上がってくるにつれて、好きなものを買ったり娯楽を楽しむようになっていきます。頑張ってやりくりしていた生活が一変するのが年収1000万円を超えたときです。

年収1000万円という響きは、消費生活に対する考え方をゆるくします。多くの高収入者が、欲しいものを目の前にしたとき迷わずに買うといいます。迷わずに買うばかりか、とりあえず買うという人も珍しくなく、もはや心の底から欲しいものなのか、必要なのかすら判断がつかなくなってしまうのです。

都心部で暮らす人は特に様々な面でぜいたくに慣れていきます。魅力的な環境にあり、ぜいたくできるだけの収入があるからです。子供の教育にもお金をかけるようになり、リッチな住環境に暮らせば隣近所に合わせて高級外車を購入するようなことにもなります。

ごくごく自然に、年収1000万円にふさわしい暮らしへとシフトして出費を多くしているのです。

手取りは700万円台

年収1000万円の人たちが陥りやすいポイントに、手取り金額の問題があります。年収1000万円の手取りといえば、700万円台です。年収400万円の人が手取り額を意識しているのに対して、年収1000万円の人は手取り額を軽視して1000万円の年収に重きを置きたがります。

実際には手取り年収が400万円の人と300万円程度の差なのにもかかわらず、600万円も差があるように見えてしまうのは魔法のようです。

年収1000万円の人が貯蓄をするのは無理があります。ボーナスを除いた手取りは月々50万円ほどです。そこから、住宅ローンを含めた住居費や車の維持費・教育費などが35万円ほど差し引かれるとします。残る15万円で、食費・水道光熱費・スマホ料金などの通信費・日用雑貨・交通費・被服費・レジャー費・交通費などをやりくりするのは想像するだけで厳しそうです。

家族が増えれば負担も増加します。年収1000万円にふさわしい生活をしようとすると、毎月赤字になってもおかしくありません。ボーナスで不足分を補えたとしても、貯蓄どころではなくなるのが現実なのです。

所得制限

高収入で嬉しいことばかりの年収1000万ライフのようでいて、忘れてはならないのが税金問題です。2013年には年収1500万円以上の会社員に対して、給与所得控除の制限がかけられました。

2016年には年収1200万円以上の会社員に、2017年には年収1000万円の会社員まで対象となり、この流れがいつまで続くのか懸念されています。

年収1000万円以上の会社員の給与所得控除額は、一律220万円と固定です。これにより、稼げば稼ぐほど所得税を多く納めなければならなくなりました。所得税が上がれば比例して翌年の住民税も上がります。

世間では高収入なのだから高い税金を支払うのが当然とばかりに、年収1000万円クラスの人が増税されるのを見守るのみです。憧れの年収1000万円クラスの人が、実現すると貯蓄もできない厳しい世界だと気付くのは、貯蓄がないことを意識してからなのかもしれません。

児童手当

年収1000万円以上の人には、各種手当を減らされるデメリットもあります。たとえば子供に関するサポート制度は、所得制限で年収1000万円以上の世帯が利用できないといった制限が設けられています。

子供のいる家庭に支給されている児童手当は受けられるとしても、中学を卒業してからは手当がなくなります。高校の学費が無償化される高等学校等就学支援金制度は、年収1000万円以上の世帯が対象外です。

2017年からは、年収1000万円を超えると配偶者控除ができなくなりました。年収1000万円ギリギリのラインであればまだ配偶者控除を受けられますが、今後さらに厳しくなる可能性もあります。

お金をためる賢い運用術

貯蓄ゼロの年収1000万円クラスの人は、賢くお金をためることを考えて実行すべきときです。稼ぎが多い分、出費も多い年収1000万円の世帯では、貯蓄できるほど残るお金がほとんどありません

リッチというのは思い込みで、ごく一般的な年収だということを自覚する必要があります。ちょっとしたぜいたくを無計画に続けることによって、いざというときに必要なお金がないという事態にもなりかねません。

ここでは、賢くお金をためる運用術についてご紹介します。

資産運用をしてみる

年収1000万円の世帯にも厳しいご時勢です。働くだけでは貯蓄していくのが困難であれば、資産を運用して増やしていかなければなりません。

資産運用する元手がないという場合、先取り貯金などで運用する資産を作る方法もあります。給与天引き、給料が入ったらすかさず別口座に移すなどした先取り貯金は、無駄にぜいたくしてしまう生活スタイルを改善してくれます。

初心者にとって壁となるのが、投資のリスクです。資産運用の好機は、投資対象が本来持つリスク量の範囲内であれば訪れていると見て正解です。何も始めなければ、資産は増えることがありません。

年収増加にあまり期待を持てないことも認識したうえ、資産運用のスタートを検討してみることが貯蓄を増やす第一歩となります。

分散投資してみる

資産運用をするときにネックとなるのが、価格変動リスクです。投資では、常に考えなくてはならない「価格変動リスク」を低減させ、リターンを少しでも多くするための方法があります。

それは、分散投資です。投資対象を分散させることで、安定した利益を得られやすいメリットがあります。一つの投資対象に資金を集中させてしまうと、運用に失敗したときに資産全体にマイナスの余波がおよんでしまいます。

値動きが異なる複数の投資対象に資金を投じれば、リスクを分散させながらも利益を安定させられる可能性が出てくるのです。

分散投資の方法には、大きく分けて4つの種類があります。

・国内と海外など、地域を分散して投資する方法
・株式や債券・投資信託・年金・保険・預貯金など商品の種類を分散する方法
・円・米ドルなど通貨を分けて投資する方法
・積み立てなどで定期的に一定の額を投資する方法

一時的に価格変動が起きても、定期的に一定額を投資しているためリスクを分散できます。積み立てる銘柄や商品を分散させるのも賢明な方法です。

こうして分散投資をしていくことで、貯蓄が1000万円の年収を上回り、将来的な安定・安心につながります。

注意すべき点

資産運用に慣れていない人は、いくつかの注意点を認識しておく必要があります。

最も注意すべきは、「変動金利に振り回される」ことです。相場を当てようとして、大負けしてしまうリスクを考えてから投資を決めましょう。

また、資産運用デビューして間もないときに大金を動かすのもタブーです。コツコツと投資を続けることで、貯蓄1000万円を運用するイメージを持ってください。

手数料や税金を抑えることも考えながら投資を進めていくと、いきなり大金を動かそうとする無謀な行動を避けることにもなります。

わずかな資金からでも資産運用を

貯蓄ゼロで年収1000万円あっても、それ程ぜいたくな暮らしはできないものです。実際のところ頼りになるのは、年収より貯蓄なのかもしれません。

貯蓄があれば資産運用をすることも可能ですし、年収が低くても投資に長けていれば、働く暮らしから早めのリタイアができる可能性もあります。

貯蓄をする余裕などないとあきらめず、わずかな資金からでも資産運用を始めてみるのがポイントです。年収1000万円以上ある方は、是非実践してみてください。

 

まとめ
  • 年収1000万円の世帯は全体の5%以下
  • 年収1000万円世帯は思い込みでぜいたくして貯蓄をしていない傾向にある
  • 年収1000万円でも手取り700万円台であることを認識する
  • 年収1000万円世帯は所得制限に阻まれる
  • 資産運用でコツコツと貯蓄を増やすことが重要

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