【リスクが高いのは?】不動産投資と太陽光発電投資の違いを徹底比較
投資といってすぐに思い浮かべるのは株式投資や不動産投資などではないでしょうか。
しかし近年、太陽光発電が投資のひとつとして注目されています。
設置費用は少し高いですが、売電によって利益を得ることができるからです。
ここでは、投資としての太陽光発電と不動産投資の違い、メリット、デメリットについて徹底比較してみます。
より自分にあった投資方法を見つけ、今後の資産運用に生かしましょう。
Contents
不動産投資を考える
人々の暮らしに欠かせないのが住居です。
そこで、マンションやアパート、土地を購入して値上がりしたタイミングで転売したり、家賃収入を得たりして収入を稼ぐ人もいます。
まずは不動産投資について見てみましょう。
不動産投資とは
投資の対象をマンションやアパートといった不動産に限定しているものを、不動産投資といいます。
マンションを一棟建設して管理するほどの経済能力はなくても、マンションの一部を購入して賃貸として貸し出し、家賃収入を得ることができます。
または、今後地価の上がりそうな地域のアパートを購入し、地価が上がってから売却することにより、その差額で利益を得ることもできます。
また、ファンドを通して間接的に投資する不動産投資信託という形態もあります。
投資信託の場合、少額から投資ができるのは魅力ですが、信託報酬、信託財産留保額がコストとして追加されます。
不動産投資信託と証券投資信託の違いとして、基準価額がファンドに対する需要と供給で決まるという点が挙げられます。
証券投資信託の場合、ファンドが投資している債券や株式(有価証券)の価格の変動に伴って基準価額も変動しますが、不動産投資信託の場合は、不動産の価格の変動が基準価額に影響を与えることはありません。
不動産投資の場合、価格の変動幅が緩やかでリターンは小さ目ですが、リスク(標準偏差)も低く抑えられています。
不動産投資をするには
不動産投資をするためには、まずは不動産を購入する資金を準備する必要があります。
しかし、投資対象の不動産を購入するにあたってローンを組むのが一般的です。
そのようにすれば貯金額が少なくても始めることができます。
では、不動産投資の手順について簡単にお話したいと思います。
まず、不動産投資の目的、目標についてはっきりさせておきましょう。
投資はだれのため何のためファイナンシャルフリーを目指すのか、それともプチリッチか。
それを踏まえたうえで、購入できる物件の価格帯を決定します。
ここまで来たら、本格的な物件探しが始まります。
不動産投資の平均年率リターンは都心部の新築マンションなら2~4%程度が相場です。
物件探しをするときは積極的に資料請求をし、比較検証しましょう。
熟考は大切ですが、目移りするとなかなか決められないので、決断する勇気も大切です。
気になる物件が絞り込めたら、不動産会社に詳細を確認します。
事業計画をたて、キャッシュフローを計算します。
現地に足を運び、詳細をチェックします。
納得がいったら購入申し込みへと進みます。
次いで金融機関で融資審査を申し込みます。
管理会社を決定したら、売買契約、金融機関と融資の契約、そしていよいよ物件の引き渡しとなります。
こうしてビル、アパートのオーナーとなり、その後は借り手を探して家賃が収入として入ってきます。
メリットとデメリット
不動産投資を太陽光発電と比較した場合のメリット・デメリットについて考えてみましょう。
まず、利回りについて減税効果は含まないですが、太陽光発電は811%、不動産投資は515%といわれています。
太陽光発電は、地域によって利回りの大きな差はないのですが、不動産投資は地域によって大きな差があります。
15%といった高利回りの物件は、地方の田舎にあることが多いです。
しかし、表面利回りが高くても、地方では空き家率も高く、思うように利益が上がらないというリスクがあります。
都会は借り手が付きやすいですが、利回りは低めになります。
つまり、不動産投資はうまくいけば太陽光発電よりも大きな利回りが見込めるが、太陽光発電程安定しているわけではない、ということです。
また、不動産投資はインフレに向いているといえます。
インフレなら、今後物件価格が上昇するため、不動産投資をすべきでしょう。
それに対して太陽光発電はデフレに強いです。
売電価格は制度化されているため、景気が悪くなっても安定した利回りが期待できます。
債券や株式、外貨のような取引手数料は発生しません。原則として分配金が得られないのはデメリットです。
しかし、担保価格という観点から考えるなら、不動産投資が有利になります。
太陽光発電の場合、他の用途には使えない土地がほとんどなので、担保価格としての価値は期待できません。
それぞれに強み、弱みがあるので、その辺を踏まえたうえで投資方法を決定しましょう。
太陽光発電投資を考える
地球温暖化問題とともに、再生可能エネルギーによる発電への注目が集まるようになりました。
そこで、注目されるエネルギーの一つが太陽光発電です。ここでは、太陽光発電投資の需要を見てみましょう。
太陽光発電投資とは
太陽光発電投資とは、太陽光システムを設けることで電気を作り、売電により収益を上げる形態の投資です。
太陽光発電投資は、自宅の屋根に太陽光パネルを取り付ける家庭用太陽光発電と、広大な土地を取得して膨大な量の太陽光パネルを設置し、大量に電気を発生させる事業用のものとがあります。
家庭用太陽光発電の場合、自家発電した電気を利用できるため、電気代の節約ができるのもメリットです。
太陽光発電投資をするには
太陽光発電投資をするには、まず太陽光システムの設置場所について検討します。
家庭用のものを自宅の屋根に設置して細々と投資をするのか、土地を借りて大掛かりにするのか決定しましょう。
次いで投資資金を具体的に見直します。
自己資金のない場合は融資審査さえ通れば投資が可能になります。
太陽光発電システムの購入先を選びます。
太陽光パネルはメーカーによって価格に幅があり、発電率も異なります。
その両方を考慮し、全体的に収益が上がりそうなものを選びましょう。
実際に業者に見積もりを取ってもらい、23社を比較して決定するとよいでしょう。
購入するメーカー、施工をお願いする企業が決まり、申込み証拠金を支払い、系統連系契約の申込み手続きを済ませて無事に工事が完了したら、電力会社と電力受給(売電)契約を結びます。
その後、余剰電力が自動的に電力会社に売られ、その分の利益が発生します。
メリットとデメリット
太陽光発電投資を不動産投資と比較した場合のメリット、デメリットについて考えましょう。
太陽光発電のメリットといえるのは、20年間一定の価格で売電できることです。
売電価格は太陽光発電システムの規模によって異なり、28円か30円。
家庭用太陽光発電の場合、家庭で使わなかった余剰分が自動的に外の電線へと流れ、流れた分が計量され、収入となります。
投資といっても一度に数万円という大きな額は期待できませんが、20年間安定した利益が見込めるのはメリットといえるでしょう。
デメリットは、太陽光パネルの破損や老朽化です。
いくら20年間の売電価格が保証されていたとしても、その前にパネルが破損してしまっては意味がありません。
その辺は予測不可能なリスクだといえます。
結局、どちらがよいの?
不動産投資と太陽光発電投資をご紹介しました。
では、結局どちらがよいのでしょうか。
ここでは、投資を希望する人の性質に合わせてご紹介します。
コツコツなら太陽光発電
太陽光発電投資と不動産投資を比較した場合、結局どちらがお得なのでしょうか。
これは、それぞれにメリットとデメリットがあるため、投資に何を求めるかによって意見が分かれるでしょう。
利益は大きくなくても安定を求める場合、太陽光発電投資が向いているといえそうです。
ハイリスクハイリターンは不動産投資
太陽光発電と比較した場合、不動産投資はハイリスクハイリターンな投資であるといえます。
物件購入はほとんどの場合ローンを組まねばならず、大掛かりな投資です。
しかし、うまくいけば毎月数万円という家賃収入が期待できます。
失敗した場合、大損するリスクも潜んでいます。
例えば、地価上昇が見込まれる土地にマンションを購入し、その後土地計画が進まず、地価が下落した場合、大損となってしまいます。
投資は長期的に考えよう
どのような方法で投資をするとしても、大切なのは長期的に考えることです。
投資を始めるときは大きなお金が必要ですが、長期的に見れば利益が見込めるなら、賢いお金の使い方であるといえます。
逆に、目先の利益だけを考え、行く末のリスクを忘れてしまうのは危険です。
投資で成功するためには、長期的に考えることが大切だといえます。
どちらを取り入れるかは自分の生活とあわせて考慮しよう
いかがだったでしょうかここでは、太陽光発電と不動産投資の特徴を比較してみました。
不動産投資はインフレに向いており、太陽光発電と比較するとハイリスクハイリターンな投資だといえます。
対して、太陽光発電投資はデフレに強く、リターンは低いですがリスクも低い投資方法だといえます。
どちらか一方に決めるのもいいですが、両者を同時に行うという選択肢もあるのではないでしょうかこの2種類を取り入れれば、より安定性の高い投資ができそうです。
- 不動産投資はうまくいけば太陽光発電よりも大きな利回りが見込めるが、太陽光発電ほど安定しているわけではない。
- 不動産投資はインフレに向いており、太陽光発電はデフレに強い。
- 不動産投資と太陽光発電を両方取りいれれば、インフレにもデフレにも強い投資ができる。