ストップ!一般企業から公務員への転職で後悔する人の共通点チェック
現在、民間企業に勤めており、公務員への転職を考えている人。
公務員の仕事が自分に合っているのか知りたい人。
安定した収入のある公務員は人気の職業です。
しかし、そんな憧れの職業に就いても後悔する場合もあります。
今回はこのような状況の人に向けて、公務員に転職して後悔する人の共通点を説明しますので、本当に転職すべきかどうかを考えてみてください。
公務員の種類や公務員になる方法など、基本的な情報から順を追って説明していくので、失敗しない転職活動にぜひお役立てください。
Contents
憧れの公務員のメリット
憧れの公務員に転職することで得られるメリットは一体どんなものなのでしょうか。
ここでは、公務員のメリットについて紹介します。
倒産することがない
民間企業は結果を出し続けなければ倒産してしまうというリスクがありますが、公務員の勤め先である自治体や国家は潰れるということはありません。
何か問題を起こさない限りはクビになる可能性も低く、安定して給料が支払われます。
大企業でも倒産してしまうこのご時世、公務員に憧れを抱く人が多いのも頷けます。
手当などのサポートが充実
公務員の手当には、扶養手当や通勤手当など、民間企業に勤めている人にも馴染みあるものから、寒冷地手当や広域移動手当などの少し変わったものまで付いてきます。
このような充実した手当を民間企業で受けることは難しく、公務員ならではの特別待遇といっても過言ではありません。
各手当の詳細については、各自治体や人事院の公式ホームページに書かれているので、気になる人は確認してみると良いでしょう。
給料がアップ
公務員の給与体系は年功序列であるため、長く勤めていればある程度までは出世可能で、給与がアップしていきます。
民間企業では、必ずしも給与が年齢とともに上昇していくわけではないので、公務員の給与体系に憧れを抱く人も多いです。
しかし、この体系は安定して収入が上がると同時に、頑張って飛躍的な成果をあげたとしても、他の公務員と評価の差がつきにくいということを表しています。
自分の力を仕事で存分に発揮したいという人が公務員になると、評価に不満を感じる場合もあるため注意が必要です。
公務員の割合と種類
公務員を大きく分けると「国家公務員」と「地方公務員」があります。
この分類は働いている場所で分けられています。
- 中央省庁や裁判所などの国の機関で働いている…国家公務員
- 地方自治体で働いている…地方公務員
ここでは、公務員の割合や詳細な種類について確認していきましょう。
公務員の割合
平成29年度時点で、全国に国家公務員が約58.4万人(17.6%)、地方公務員が約273.9万人(82.4%)います。
※人事院の公開データを参照
公務員の数は平成12年度と比べておよそ100万人も減少しており、公務員の定員削減や郵政民営化がこの減少した主な要因といえます。
公務員の種類
国家公務員は、一般にキャリアと呼ばれる国家総合職、ノンキャリアの国家一般職をはじめ、国税専門官、財務専門官、刑務官、自衛官、国会議員などが挙げられます。
一方、地方公務員は、県庁や市役所の職員(地方上級、中級、初級)、消防士などが挙げられます。
公務員になる方法
公務員になるためには、まず公務員試験に合格しなければなりません。
また、その募集枠は「一般枠」と「経験者枠」の2つに分かれています。
各枠の特徴と公務員試験について見ていきましょう。
一般枠
一般枠とは大卒一般枠のことを指し、新卒の学生と採用を競います。
この枠で試験を受ける人のほとんどは学生ですが、各省庁、各自治体で30歳前後の年齢条件を定めているため、既卒者や社会人もエントリーすることが可能です。
しかし、教養試験や専門試験の存在、学生が採用されやすいという傾向から、社会人向けの枠ではないことがわかります。
経験者枠
経験者枠は、職務経験のある人向けの社会人枠です。
一般枠に比べると、年齢上限が高く設定されているため、大人も受験しやすいですが、倍率が高くなる傾向があります。
社会人経験者採用試験は、論文試験と面接試験を重視する場合が多く、教養試験や専門職の試験の配点が大卒程度試験に比べて低い、もしくは実施されないということもあります。
勉強法と試験について
公務員への転職を考えている人は、民間経験者採用試験に備えて勉強する必要があります。
会社員として働きながら勉強をするのは簡単なことではありません。
したがって、いかに労力・勉強時間をおさえて結果を出すかということが重要になります。
教養試験や専門試験は知識を問う試験なので、ある程度まとまった勉強時間が必要です。
日々の業務のために睡眠時間を削らず、短期集中を心がけて勉強しましょう。
たくさんの参考書や問題集をこなすのではなく、数冊を完璧に理解するということにポイントをおいてください。
面接や集団討論などについては、今まで培ってきたコミュニケーションスキルを信じて、最小限の対策におさえることが大切です。
意外と多い?公務員になって後悔したこと
公務員に転職することで、安定した収入や充実した福利厚生を得られるというメリットがありますが、当然デメリットもあり、転職後に後悔した経験をもつ人も少なくありません。
公務員になって後悔したこととして以下の事項が挙げられます。
- 意外に残業が多い
- 地域住民からの苦情がある
- 人間関係にストレスを感じる
配属される部署にもよりますが、中央省庁や都道府県庁などの中枢部では残業が多い傾向があります。
公務員の削減等が原因で、1人あたりの業務量は以前よりも増えており、イメージよりも大変だったと後悔してしまうことがあるようです。
地方公務員として働く場合は、地域住民からお叱りを受けることもあるでしょう。
住民の中には変わった人や理不尽な文句を言いつけてくる人もいるため、大きなストレスを感じる場面もあります。
都道府県庁の行政職などは、部署の異動が頻繁に行われるため、その都度新たな人間関係を構築しなければなりません。
特にコミュニケーションが苦手という人は、これを苦痛に感じることもあるでしょう。
公務員に向いてない人の共通点
公務員の仕事の中には、民間企業で経験できないような特殊な業務もあるため、人によって向き不向きがはっきりします。
ここでは、公務員に向いていない人の共通点を3点挙げます。
自分の性格と比較しながら、転職活動の参考にしてみてください。
ストレスに弱い
自分がストレスに弱い人間だと感じている人は公務員に向いているとはいえません。
前述したような、特殊な人間関係や住民からの苦情によってストレスを感じる場面はたくさんあります。
実際、一般財団法人地方公務員安全衛生推進協会の平成26年の調査では、長期病休した地方公務員のおよそ半数は、精神疾患が原因だったことも判明しています。
単純作業が不得意
これも配属される部署や担当する業務によって異なりますが、仕事が単純作業の繰り返しである場合もあります。
同じことを長時間繰り返す忍耐力に自信がない、クリエイティブな業務がしたいという人は、公務員になることを考え直す必要があるでしょう。
人のための精神を持っていない
公務員の仕事は営利目的ではありません。
国の発展、地域住民の生活の向上を目指し、懸命に働くことが求められます。
人のために働くという奉仕の精神が見受けられない人は公務員には向いていません。
納税者が納得するような、誠実で堅実な姿勢が求められています。
自分に合った仕事を探そう
公務員への転職を考えている人は、その仕事が自分に合っているのかということを慎重に検討しなければなりません。
特に後悔する人の共通点に全て当てはまっていた人は、本当にその職業を選ぶべきなのかしっかり考えてみましょう。
また、公務員の採用についてもっと深く知りたいという人は、各自治体や人事院の求人情報などから確認してみてください。
試験日程や受験資格、社会人採用枠についても詳細に書いてあります。
転職で後悔しないために、しっかりと情報収集をして、自分に合った仕事を探しましょう。
- 公務員になれば安定した収入や充実した福利厚生が得られる
- 公務員に転職するには経験者枠から公務員試験に合格する必要がある
- 残業や人間関係からのストレスで公務員になったことを後悔する人もいる
- ストレス耐性がない人や奉仕の精神がない人は公務員に向いていない